「厚生年金保険料はいつまで払う?60歳になったら年金は払わなくていいの?」
そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか?
定年後でも再雇用で働くことが当たり前になりつつある今、厚生年金保険料をいつまで払うのか確認しておくことが大切です。
分かりやすくお伝えしていくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
厚生年金保険料はいつまで払うべきなのか
厚生年金保険料はいつまで払うべきなのでしょうか?
60歳になったら年金は払わなくていいのではないか、と考えている方も多いのですが、残念ながらそれは間違いです。
実際のところ、厚生年金保険料は企業に雇用されて働く従業員の場合、70歳まで加入義務があります。
それなのに、なぜ60歳になったら年金は払わなくていいのかと勘違いしてしまうのでしょうか?
それは、国民年金の基準と混同してしまっているからなんですね。
国民年金の場合は、加入期間が20歳から60歳までと決まっています。
そのため、厚生年金保険料も同じなのでは、と考えてしまう人が多いのです。
しかし、厚生年金保険料の場合は、加入期間は年齢で決められているわけではありません。
上限が70歳と決まっている部分はありますが、基本的には「会社員でいる期間」が厚生年金保険料を支払う期間なのです。
70歳まで…と残りの期間を考えてしまうと、どんよりとした気持ちになってしまうかもしれませんね。
しかし、これはあくまで上限なので、必ずしも70歳まで支払わなければいけない、ということではありません。
その前に退職すれば、当然厚生年金保険料は支払う必要はないですよ。
でも念のため、厚生年金保険の最低加入期間などを確認しておきましょう。
厚生年金保険の最低加入期間
厚生年金保険の最低加入期間は、国民年金の加入期間と合わせて最低10年は加入する必要があります。
つまり、厚生年金保険の最低加入期間を下回ると、厚生年金を受け取ることができないのです。
しかし、厚生年金保険の最低加入期間を下回っている場合でも、
- 障害厚生年金
- 遺族厚生年金
これらの年金については、条件を満たすことで受け取ることも可能です。
厚生年金は何年払えば満額になるのか?必要な振込期間
厚生年金は何年払えば満額になるのか?と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、これについても国民年金と混同してしまっている結果といえます。
というのも先にお伝えした通り、厚生年金は「会社の従業員として働いている限り支払うもの」だからです。
そのため、厚生年金に満額という考え方はありません。
強いていえば、厚生年金に加入できる16〜70歳までの54年間の振込期間が満額ともいえます。
しかし、この振込期間を満たそうとすると、ほとんどの人が高校に通うことを考えたり、再雇用期間を過ぎてからも勤める必要があります。
そのため、これについてはあまり現実的な振込期間であるとは言えませんね。
60歳以上の厚生年金の加入義務は老後にどう影響するか
60歳以上の年齢でも厚生年金に加入するという義務は、どの程度メリットがあるものなのでしょうか。
それについては、現在の平均寿命を考える必要があります。
現段階では、日本の平均寿命は男性81歳、女性が87歳となっています。
この平均寿命は、今後もさらに伸びていくことは言うまでもありません。
また、歳をとればやがて病気や介護を必要としますし、確実に出ていくお金も増えると考えておいた方が良いでしょう。
それを見込んでおけば、60歳を超えても会社に属して厚生年金を支払うことは、老後を安心して暮らすために大きなメリットがあるといえます。
もちろん、そのメリットを最大限に活用するためには、長生きすることが必要です。
また、それだけでなく、健康に暮らすことができる期間を少しでも長くすることが大切ですね。
定年以降も元気に働いて厚生年金を収めることも重要ですが、老後にその年金を活かすためにも、健康には気をつけて働きましょう。